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チラシ

人気スポットを支える充電器 福岡空港(福岡県)

駐車場設計のタイミングでEV・PHV仕様に
利便性・安全性の高いエコな空港へ

全国17空港の駐車場を運営する空港環境整備協会は、2014年7月、福岡空港に新設した国内線の立体駐車場に急速充電器を導入。建築担当者との連携で、充電用電源の確保に成功した。

立体駐車場の建設時に導入した急速充電器。充電用スペースのほか、待機スペースも完備し、計4台のEVが駐車可能。エレベーターホールの隣にあるため、出発ロビーへのアクセスも便利。


電気を新たに引き込み、急速充電器を完備した駐車場を新設

福岡空港の平成25年4月から平成26年3月における乗降客数は1,929万人で、羽田、成田に次ぐ、全国第3位。平成26年12月現在、国内線は26路線(21都道府県) 1日376便、国際線は18路線(9カ国 17都市)週478便が、それぞれ運航。旅客ターミナルビルの改築により、さらなる利便性向上を図っている。

駐車場設計時の入念な計画で
急速充電器用の電源を確保

  福岡空港の駐車場を運営している空港環境整備協会は、電気容量などの制約が多くEV充電器の導入が難しいといわれる空港への設置を実現。羽田、福岡、熊本の3空港に、急速充電器を導入した。
  「市街地から遠く離れている空港は、EVユーザーにとって重要な充電スポット。今回設置した3空港の中でも、EV普及率が高い福岡に充電器を導入できたことは大きいです。充電器用の電源は32W蛍光灯3000本分に当たる100kWの大電力が必要になります。そこで、福岡空港の拡張工事に合わせて新設した立体駐車場に、充電器用の電源を新たに調達。建築担当者と密接に連携し、高圧受電設備の追加や電流ロスの少ない配線など、入念に検討を重ねました。充電器導入の際は、建築物の設計当初から計画に組み込むことが大切だと思います」(空港環境整備協会 施設管理グループ 石丸氏)

搭乗前のEV車の移動で
スムーズに充電器を運用

  空港環境整備協会では、共同利用施設のバリアフリー化や公園の整備、救急車や消防車の整備に対する助成などを通じて、空港と周辺地域との共生を図っている。また、より利便性の高い駐車場運営への取り組みも推進。
  「空港の駐車場は、航空機が到着するたびに、200~500人のお客様が一度に利用するため、出入口の混雑を避ける工夫が必要です。そこで、精算機や発券機を複数台設置し、スムーズに移動できる体制を整えています。充電器は、EVユーザーへのサービスの一環として無料で開放。利用者は空港への送迎のほか、駐車後にご自身が飛行機で移動されるケースもあります。そこで、充電終了後に別の駐車スペースに停めてから飛行機に乗っていただくよう案内し、効率的な運用を図っています。
  EV・PHVの普及のためにはEV充電器本体のコストダウンが重要。自動車メーカーとも連携しながら、より高性能なバッテリーの開発も推進して欲しいです」(福岡事務所 瀬戸口氏)

平成26年7月から稼働を開始した国内線側の立体駐車場。5階建て6層で、平面部分も含め837台収容できる。駐車場入口には充電器の案内板を掲示。

利用者は、管理事務所へ連絡することで、自由に充電することができる。月の平均利用件数は40~50件ほど。

Check Point

福岡空港
【住所】 福岡県福岡市博多区大字下臼井761 【充電器設置場所】立体駐車場1階(国内線)
【充電器タイプ】
急速充電器 2台
【充電料金】
無料【利用可能時間】24時間

※原稿は、2015年1月19日に取材した内容を元に作成。