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人気スポットを支える充電器 名門大洋フェリー(大阪府・福岡県)

移動中の充電で行動範囲が拡大
フェリーならではの体制でエコ旅を提供

大阪南港と北九州・新門司港を結ぶ長距離フェリー「名門大洋フェリー」。船旅ならではのゆったりとした移動時間を過ごしながら充電するという、新たな充電インフラスタイルを推進している。

充電器は、常に海上にあるため、潮風が入らない区画への設置や防水カバーの取り付けといった対策も施している。利用者は、通常の乗船予約とは別に充電器の予約が必要だ。


充電設備の特性を活かしながら、移動充電インフラを確立

大阪・福岡間で瀬戸内海のフェリー旅行を提供。それぞれ16:50発→翌日5:30着と、19:50発→翌日8:30着の2便を運航している。乗用車での乗り入れ客のほか、トラックのみの輸送手段に使う利用者も多い。船内には展望レストランや展望浴場など、夜景を楽しみながら過ごせる施設も充実。季節ごとのキャンペーンやツアーパックなどにも力を入れているそうだ。

広い充電エリアを確保し、
拡張性に富んだ充電器を導入

  新門司港と大阪南港間の夜間クルージングを提供している名門大洋フェリーは、2014年6月から就航中の4隻のうち、『フェリーきょうと2』と『フェリーふくおか2』の2隻で、それぞれ5基の普通充電器の運用を開始した。「移動中に充電」という、フェリーならではの特性を活かした充電インフラ拡充に取り組んでいる。
  「配電盤や電圧の都合上、設置場所の変更を余儀なくされるなど、フェリーゆえの諸事情で手間取った部分もありましたが、ユーザーからのクレームもなく、スムーズに運用しています。現在は1カ月あたり10台ほどの利用に留まっていますが、EV・PHVの普及に伴い、利用者は増加していくでしょう。充電器はコンパクトな壁掛けタイプなので、追加導入もしやすいと思われます。

また、充電器の設置場所も工夫しました。7mの長い充電ケーブルを活用し、充電器の位置を分散させたことで、指定のEVスペースだけでなく、幅広いエリアからの充電を可能にしました」(名門大洋フェリー 新門司港支店 大須賀氏)

エコ旅を満喫できる
新造船が2015年に就航

  さらに、2015年秋には、歴代最大級の広々とした設計を施した、2隻の新造船が誕生する。施設の拡充・グレードアップのほか、環境面にも力を入れている。
  「運航時の燃料消費量を削減するための新システムの導入に加え、EV・PHV用の普通充電器も設置します。また、トラックと乗用車の階層を分けることで、スムーズな乗下船が可能に。フェリーと次世代自動車で、ぜひ快適なエコ旅を楽しんでいただきたいですね」(大須賀氏)

多くの乗客が訪れる「展望ストリート」。来島海峡大橋、瀬戸大橋、明石海峡大橋の壮大なイルミネーションなど、瀬戸内海に広がる美しい夜景を船内で楽しむことができる。

出航時間の1時間半前に、指定の待機場所へ到着後、係員の指示に従って乗船。充電作業は、EVユーザー自身が行う。

  阪神と九州航路間の長距離フェリーに普通充電器が導入されたことで、航続距離が短いEVの行動範囲が大きく広がった。これを皮切りに、日本海航路や太平洋航路のフェリーにもEV・PHV用の充電設備が設置されることを期待したい。

Check Point

名門大洋フェリー
【住所】大阪府大阪市西区江戸堀1-9-6-2F(本社)
【充電器設置場所】
『フェリーきょうと2』 『フェリーふくおか2』 【充電器タイプ】普通充電器 各5台
【充電料金】
2015年3月まで無料 2015年4月以降は、1台1,080円【利用可能時間】事前予約制

※原稿は、2014年11月26日に取材した内容を元に作成。